NO.10389486
文系なのに東京農工大
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11 名前:通りすがりの元鉄緑会大阪校の講師:2009/06/21 14:06
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発想方法:
変則的な問題である。3項間漸化式が与えられているものの、初期条件となるX0 , X1 が与
えられていない。つまり、 X1 が与えられていない代わりにXmが決められているのである。
よって、X1の条件を出したければ、X1を(αなどど)決めてから、Xmをそれで表現していこ
うと考えることになる。そしてXm = 1より、X1 を決定していくのである。後半については
、{Xn}が増加数列であることを示せばよいと予想でき、この証明は帰納法によれば
if Xk<Xk+1 ⇒Xk+2 = Ak+1 Xk+1- Xk≧ 2Xk+1- Xk>2Xk+1- Xk+1= Xk+1
となり、帰納法でやっていけそう(正しそう)であるが、ここで正確には、Xk+1 >0
(一般にXn >0) をあらかじめ述べておかなくてはいけないし、そもそも帰納法で証明する
ときの開始証明であるX0<X1をどうやって示しておくかが一番の問題点になるし、
逆に0<X1さえ示せたら、{Xn}が増加数列であることを示すことは容易である。
(0<Xk<Xk+1という形で帰納法に乗せればよい)
以上よりはっきりするのは本問の最大の問題点は0<X1をどうやって証明するかであり、
これは、Xm = 1より、X1 を決定していくことで考えていかないと仕方がない。
私が解答の最初に「X1 = α とおく」と書いたのは、ここまで考えた上でαについての
条件を出していこうという(少なくともα>0を示しておかないと、帰納法の開始条件にす
らならない)考えのもとである、ということを強調しておく。