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【イデアの森】 10ミニッツ・オールダー【人生のメビウス】
0 名前:名無しさん:2004/01/06 11:16
観た人は感想をお願いします。
1 名前:名無シネマさん:2004/01/07 15:56
「人生のメビウス」を観た。
ビクトル・エリセの「ライフライン」 に尽きる。
他の監督と比べたら、断然たる能力の違いを見せつけた。
「イデアの森」の共通テーマの時間論としても鑑賞できる。
時間の流れと言うのは個々人において、少なくとも主観的には同じものではない。
個々人の固有時間というものが存在する。
しかし、一方で、他者と深く関われば、時間は共有される。
それは家族単位であったり、国単位(新聞によって不吉に暗示されていた)であったりする。
人が誕生して生きていくというのは、良かれ悪しかれそういうことなのだ。
古典的なドラマツルギーにたよらず、美しい詩的イメージで映画を完成させている。
ぜひ、エリセには、タルコフスキーの「鏡」や「ノスタルジア」のような映画をつくってほしい。
2 名前:名無シネマさん:2004/01/10 06:46
エリセは凄いよな。マルメロの陽光は期待ハズレだったけど。
ライフラインって、どんなのなんですか?
ミツバチとエルスール派なんすけど、楽しめます?
マルメロは個人的に駄作だと思ってるんで。
3 名前:2:2004/01/10 16:24
「ライフライン」は、10ミニッツ・オールダーの「人生のメビウス」の中の1作品である。
わずか10分間だけなので、エリセ作品だけが目的なら、観にいかない方がいいかもしれない。
また、「美しい詩的イメージ」と言ったのは、「ミツバチのささやき」や「エルスール」のような抒情性とは少し違う。
一見、即興でつくられているかのように見えて、綿密に計算されてつくられている。
その自然な流れでの調和を「美しい詩的イメージ」と言ったのだが。
まあ、エリセ作品(3作品だけだが)についてなら、別にスレッドを立てる必要がある。
「マルメロの陽光」が少し退屈で、「ミツバチのささやき」や「エルスール」が見ている瞬間も感動しその後も永続的に心に残るというのには同意する。
しかし、ここの板でスレを立てても、ハリウッド脳しか持っていない連中が殆どのようなので、先細って無駄に終わるかもな。
4 名前:匿名さん:2004/01/17 16:39
やはり「人生のメビウス」の中ではビクトル・エリセの「ライフライン」が圧倒している。
問題は、セカンド・ベストに何を選ぶか、ということだろう。
ヴェルナー・ヘルツォーク「失われた1万年」 を挙げたい。
取り残されていた未開の文明が現代文明との接触によって滅びかけようとしているという内容は、陳腐なアイデアではある。
しかし、ドキュメンタリー・タッチでありながら、シラーッとした雰囲気もあり、名状しがたいリアル感があった。
特に、白人女とのオーラル・セックスを話しているときの、未開人の表情に味があった。
ヴェンダースやジャームッシュもらしさが出ていて、まあまあよかったが、カウリスマキには失望した。